冬になると唇のかさつきが気になる。リップクリームを塗っているのに皮めくれしてしまう。それはケアを怠っているからではなく、うるおいをチャージしたり、水分や油分の蒸発を防いだりするバリア機能が弱っているからです。そこで、今回は唇が乾燥して荒れる原因と対処法、リップクリームの選び方をお伝えします。
▼唇が乾燥して荒れる理由とNG行動

理由① 空気の乾燥
唇がかさつく最大の原因は空気の乾燥です。秋から冬にかけて空気が乾燥して湿度が低下すると唇の水分が蒸発しやすくなります。室外だけではありません。暖房器具によっても湿度が低下し、かさつきが生じます。水分がうばわれてバリア機能が低下した唇は、冷たい風やマスクなどの刺激によるダメージでひび割れにつながります。
理由② 日常的なクセ
乾燥に加えて、日常的なクセも唇に影響を与えます。唇のかさつきが気になるときはなめることで水分補給できているような気がしますが、唾液が蒸発する際に唇の水分も奪ってしまうため逆効果です。これを繰り返していくうちに皮がむけ、さらなる炎症の原因になるため注意しましょう。
理由③ 刺激
物理的な刺激も唇のバリア機能を低下させます。冬は風邪やインフルエンザ予防でマスクを着用するシーンが増えますが、マスク内の湿気によって唇が蒸れ、外したときに急激に乾燥することでかさつきを招きます。またマスクと唇のこすれも刺激になります。食べ物や飲み物も刺激になるため注意が必要です。冬は体を温めるため熱いものや辛いものを食べる機会が増えますが、それらも乾燥の原因になります。
▼目指せぷるぷるリップ・今日からできる保湿ケア

唇がかさつく原因がわかったらしっかりケアしましょう。
1.リップクリームの選び方
リップクリームは唇の状態、目的、使いやすさで選ぶのがポイントです。
・乾燥が気になる場合
乾燥用のリップクリームはパッケージにしっとりタイプ、高保湿といった表示がされているかどうかを確認するとよいでしょう。ホホバオイル、ヒアルロン酸、シアバターは保湿の代表的な成分ですので、それらが入っているかどうかをチェックしてください。荒れを防ぎたいときは薬用(医薬部外品)を選びましょう。ただし、出血を伴うときはリップクリームの使用は避けましょう。
・日中の紫外線ケア
冬でも紫外線は降り注いでいるため、肌と同じように唇も日焼けします。唇は肌に比べてメラニン色素が少ないため、紫外線を防ぐ機能も低いのです。日中、外にでかけることの多い人はUVカット機能のあるリップを選ぶとよいでしょう。スキーやキャンプなど、冬のレジャーを楽しむ人はSPF値25以上のものを使うと予防につながります。
・カラーリップでおしゃれにケア
職業柄、きちんとメイクしなくてはいけない。けれども口紅を使うとかゆくなったり、荒れたりするから使いたくないという人はカラーリップがおすすめです。リップクリームとして唇を保護するための機能をメインにして作られていますが、口紅と同様の発色をするものまであるので自分の好きなカラーを選んでメイクも楽しんでくださいね。
・寝る前のしっかりケア
とにかく乾燥しやすい人や皮むけを予防したい人はリップバームでケアしましょう。リップバームは油分が豊富でこってりとしたテクスチャーという特徴があります。ジャータイプが一般的ですが、手を汚さないで塗れるようなチューブタイプのものもあります。厚めに塗るだけでしっかり保湿できるので、簡単にケアしたい人に向いています。
塗る頻度に関して1日に何回という決まりはありません。乾燥を感じる前に塗るのが理想的です。それ以外には口紅を塗る前、食事やドリンクを飲んだあと、洗顔後は乾燥しやすいので、塗るようにするとかさつきが軽減されます。
2.リップクリームの塗り方

唇をなぞるように塗るだけでもうるおいをチャージできますが、リップクリームにも化粧水やクリームと同じように塗るコツがあります。
コツ1 唇のシワに沿って塗る
唇は横長なので、リップクリームを左右に動かしてしまいますが、これは逆効果。摩擦によって皮がむけてしまいます。それを防ぐために縦のシワに合わせて塗るようにしましょう。そうするとまんべんなく保湿できます。
コツ2 マッサージするように塗る
かさつきに加えて血色も気になるときはマッサージするように塗ってみましょう。唇の中央から外に向かってくるくると円を描くようにすると唇の血行がよくなり、自然な明るさを取り戻せます。
コツ3 力をぬいて優しく塗る
こまめに塗れないときや時間がないときは多めに塗ろうとして、ついつい強く押してしまいがちです。強く押すとリップクリームが型崩れして一部分だけはしっかり塗れているけど、あとの部分は少ししか塗れていないという状況が出てきます。しっかりめにつけたいときは何度か往復して重ね塗りをするようにしましょう。
3.家にあるもので簡単・集中リップケア

乾燥が気になるときは顔にスペシャルケアをするように、唇も集中的にケアしましょう。
集中ケア① リップスクラブ
リップクリームをつけると、クリーム部分に唇の皮がついてしまうときはスクラブできれいに落としましょう。
▼準備するもの
はちみつ 小さじ半分
砂糖 小さじ半分
▼手順
- はちみつと砂糖をまぜます。
- 1の材料を上唇にのせます。
- 指の腹を使い、唇の中央から外に向かってなでます。
- 1の材料を下唇に塗り、3の手順を繰り返します。
- 上下が終わったら、ぬるま湯で洗い流しましょう。
1分足らずでできますので、ぜひトライしてくださいね。
集中ケア② リップパック
スクラブで整えたら、パックでうるおいを与えましょう。
▼準備するもの
はちみつ
ラップフィルム
▼手順
- 唇にはちみつをうすく塗ります。
- 唇のサイズに切ったラップフィルムを上下の唇にのせます。
- 3分待ちましょう。
- 洗い流すか水を浸したコットンでていねいに拭き取ります。
- リップクリームをていねいに塗りましょう。
口にラップをすると呼吸ができなくなりますので、上唇と下唇、それぞれにのせるようにしてください。
冬になると手荒れとともに気になるのが唇のかさつき。リップクリームを塗る以外にもお手入れする方法はたくさんあります。この記事で紹介した選び方やスクラブ、パックを実践してぷるぷるの唇を取り戻しましょう。