本格的な寒さがやってくると、私たちの体は冷えや乾燥など、体のさまざまなところに影響を受けます。その中でも、不快に感じるのが頭皮のトラブルです。汗をかいていないのに、頭皮がカサつき、かゆみやフケが気になることも。この記事では、冬の頭皮トラブルとその原因、自宅でできるヒントをお伝えします。
▼冬に起こる頭皮トラブル
1.ふけ

冬にふけが発生する原因は大きく分けて2つあります。1つ目は気候によるものです。冬は気温と湿度のどちらも低下することや暖房器具によって空気が乾燥しやすくなります。そのため、頭皮のうるおいが減少しかゆみを引き起こすことによってふけが発生しやすくなるのです。
2つ目は血行不良が原因です。寒さによって頭皮の血管が収縮し血行不良を起こすと頭皮の栄養が行き渡らずターンオーバーが乱れます。そして古い角質がはがれずにふけとして残ってしまうのです。
・ふけ対策
1)ドライヤーを長時間あてない
ドライヤーを頭皮にあてると乾燥が加速するため、使用時間を短くする工夫をしましょう。タオルは吸水速乾機能のあるものを使うと乾かす時間を短縮できます。ドライヤーは頭皮から15cm遠ざけるのを目安に使ってみてください。
2)高温のシャワーを避ける
熱いお湯でシャンプーを洗い流すと頭皮に必要な皮脂も洗い流され、乾燥につながります。40度以上に設定すると、皮脂はもちろん髪の毛のキューティクルにも影響が出てしまいます。ふけが気になるときは38度のぬるま湯で洗い流しましょう。
3)オイルで保湿する
ふけが目立つときはオイルで保湿しましょう。ホホバオイルは肌なじみがよいのでオイル初心者さんにもおすすめです。また熱にも強い性質があり、ドライヤーをあてても酸化しません。UVカットの役割もあるので、髪を日焼けから守ります。ベタつかない程度に使ってみてください。
2.頭皮のベタつき

頭皮がカサカサでふけやかゆみがでているのに、ベタついて髪のボリュームがダウンしているときは皮脂の過剰分泌が考えられます。肌は乾燥が進むと保湿するため皮脂を分泌するのですが、その皮脂が出過ぎると乾燥しているのにベタつくという現象を生み出してしまうのです。
・頭皮のベタつき対策
1)アミノ酸系シャンプーを使う
ベタつきが気になるときはうるおい成分が含まれたシャンプーを選びましょう。ヒアルロン酸やグリセリン、アミノ酸が含まれたものを選ぶと頭皮の乾燥を防ぎながらベタつきをおさえることができます。頭皮の皮脂汚れや毛穴のつまりを防ぎたいときは、スカルプケアシャンプーもおすすめです。頭皮環境が整い、ベタつきの軽減につながります。
2)定期的に運動する
汗にはナトリウムやカリウム、マグネシウムなどのミネラルが含まれ、これがベタつきの原因になります。運動して汗をかくことでミネラルが流され、皮脂の分泌を整えるのです。ウォーキングやヨガなど、無理のない範囲で楽しみながらできることからはじめてみましょう。
3)和食中心の食事をする
疲れがたまったときはパスタや中華、揚げ物などしっかりした味付けのものを食べたい気分になりますが、油分の少ない和食中心の食事にすると皮脂を抑えられます。皮脂分泌を調整するビタミンB2(納豆、レバー、焼きのり、アーモンド)とB6(玄米、かつお、シジミ、プロセスチーズ)を取り入れたメニューを選ぶようにしましょう。
3.におい

冬の頭皮がにおう原因は皮脂の酸化と汗です。夏は汗とともに老廃ぶつが排出されますが、冬は汗をかきにくいため、きちんと排出されません。そのため夏より雑菌が繁殖しやすく、嫌なにおいを発生させます。
・頭皮のにおい対策
1)髪がぬれたまま寝ない
ドライヤーは髪が傷むという理由から自然乾燥を好む人もいますが、髪がぬれたまま寝ると雑菌の繁殖につながり生乾き臭の元になりますので、お風呂から上がったらすぐにドライヤーで乾かしましょう。
2)ディープクレンジングする
ニオイの元を洗い流すためには頭皮のディープクレンジングがおすすめです。しっかり落としたい人は頭皮になじませて使用するリキッドタイプを使いましょう。マッサージしながらクレンジングしたい人は海塩などが含まれたスクラブタイプを使うと頭もすっきりほぐれます。ふけが気になる人は保湿しながらケアするオイルタイプが向いています。状態に合わせて使ってみてください。
3)生活習慣を見直す
ジャンクフードのような脂っこい食べ物は皮脂のバランスを崩しやすいため注意しましょう。また肉を中心とした食事もニオイの原因になります。ビタミンCやE、ポリフェノールを含む食材を積極的に摂ってください。血行不良や睡眠不足もターンオーバーを乱し頭皮環境に影響を与えます。日常的な運動と早寝早起きで健康的な暮らしを実践しましょう。
▼正しいケアで頭皮環境を整えましょう

1.ブラッシング
ブラッシングを避ける理由に毛が抜けることを心配している方もいますが、実はブラッシングをしないことで髪がからまり、逆に抜け毛が増える可能性があります。ブラシのピンが頭皮に心地よい刺激を与えることで血流が促進され、髪に必要な栄養が頭皮全体に行き渡りやすくなります。毛先から頭頂に向かって、ていねいなブラッシングを心がけてくださいね。
2.正しいシャンプー
頭皮環境を整えるための基本はシャンプーです。おすすめの方法は、シャンプーを2回行うことです。1回目は髪の表面のほこりや花粉、スタイリング剤などの汚れを洗い流します。2回目は頭皮の皮脂づまりや乾燥して硬くなった皮膚をクレンジングする目的で行います。このようにすることで、頭皮全体を清潔に保ち、抜け毛の予防につながります。
3.ナノバブル水で洗い流す
ブラッシングやシャンプーと同じくらい洗い流すのも大切です。いくら正しくシャンプーしても、すすぎ残しがあると頭皮にダメージを与えてしまうからです。洗い流しにおすすめなのがナノバブル水です。毛穴より小さな泡が毛穴の奥まで入り込み、皮脂汚れや残ったシャンプーを吸着して洗い流して頭皮を清潔に保つのです。ナノバブル水で冷えや乾燥などの影響を受けない健康的な髪を育みましょう。