コンビニやスーパーでたびたび目にするシリカ水。肌がつやつやになったような気がする、骨が丈夫になるみたいというふうに、水にこだわる人たちから評価の高いものですが、実際にどんなものかはしられていません。そこで今回はシリカについて調査してみたいと思います。
▼シリカ水とは

シリカ水とはシリカというミネラルが含まれている水のことをいいます。化学的には二酸化ケイ素(SiO₂)という鉱物の仲間で地球の最外層を構成する岩石の層や稲などの植物、プランクトンの中に含まれています。また二酸化ケイ素に限らず、ケイ素が含まれているものはすべて「シリカ」とよばれるケースもあります。
▼シリカの働き

シリカは人体にとって重要なミネラルであり、骨や歯、爪、髪の健康に影響を与えます。肌に対してはコラーゲンやエラスチンを束ねて弾力をキープさせるという働きがあります。さらにたんぱく質の組織と組織の結びつきを強化したり、活性酸素と結託して、体をさびにくくしたりする役割をするなど、いきいきした肌を作るために欠かせない存在なのです。
しかし、体内では合成されないため、食事を通じて摂取する必要があり、不足すると皮膚のたるみ、爪のひび割れ、脱毛につながります。
▼シリカが含まれる食材

シリカを摂取すると聞くと、何を食べればいいのかイメージがわかないかもしれませんが、穀物、野菜、海藻類など一般的な食材に含まれています。食品添加物として利用されることもあり、ケイ酸カルシウム、微粒二酸化ケイ素とよばれています。
穀物:玄米、きび、ひえ、あわ、小麦、大麦、オートミール、トウモロコシ
野菜:じゃがいも、ごぼう、レンコン、アボカド、キュウリ、アスパラガス、ほうれん草
海藻:わかめ、青のり、ひじき
・骨をいたわりたい
・爪を切るとひびが割れやすい
・髪のコシがない
・最近、肌の元気がない
そう感じたらシリカが含まれる食材を積極的にとりましょう。
▼もっと手軽にシリカライフ
シリカは穀物や野菜から摂取できるミネラルですが、もっと手軽にできる方法があります。それは水道水です。シリカは地殻を構成する成分であるため、水源となる雨水が地表や地下を流れる際に土壌から溶け出し水道水に含まれます。
浄水場で有害物質などを取り除く処理はされますが、シリカなどのミネラルはそのまま残されます。そのため蛇口から出てくる水からも一定量摂取できるのです。
▼1日に必要な水分量は?
私たちは普通にすごしているだけで、約2.5Lの水分が失われています。その内訳は尿や便で1.6L、呼吸や汗で0.9Lで、1日に飲むといいとされる水分の量は約1.2Lといわれています。水分は体内で生成されるものや、食事から摂取できるものもあるため、飲料水はそこまで必要ありません。また、年齢や性別、活動レベルによっても適切な量が異なります。一般的な摂取量の目安は下記の通りですので参考にしてください。
*1日に推奨される水分摂取量
体重(kg) ✕年齢別必要量(ml)
・30歳未満:40ml
・30~55歳:35ml
・56歳以上:30ml
どれくらいが適量なのか、一度計算してみてくださいね。そうすると1日に何リットルも飲む必要がないと気づかれるかもしれません。
▼水を飲むタイミング
シリカ水と聞くと、特別なもののように感じられますが、どういうものかを知るととても身近な存在だと気づくことでしょう。ただ飲むだけでも大丈夫ですが、一般的には1時間半から2時間ごとにコップ一杯の水を飲むことが推奨されています。さらに効率よく摂取するためには飲むタイミングに気をつけましょう。
・目覚めに一杯
寝ている間は何もしていないように感じられますが、体内ではホルモン分泌、老廃ぶつの排泄、免疫機能の調整などが行われています。そして、コップ1杯分の水分を代謝するため、寝起きは軽い脱水状態になっているので、200ml程度の水を飲むようにしましょう。
・食前の水分補給
ダイエットを意識しているときは食前に水を飲むことで満腹感を得やすく、食べ過ぎを防ぎます。飲むタイミングは食事の30分前です。朝同様にコップ一杯の水をゆっくり飲んでください。直前に飲むと消化液が薄まる可能性がありますので、気をつけてくださいね。
・食事中
食事中に水を飲むと、消化酵素が薄くなり、口にいれた栄養素がうまく消化できなくなってしまうため、大量に飲むのは避けましょう。少食の方は水だけでお腹がふくれてしまいますので、食事とのバランスを考えて飲み過ぎないようにしてください。咀嚼を余りしない人も注意が必要です。飲み物で食べ物を流すクセがつくと、食べ過ぎ、胃の負担につながります。
・のどが渇く前に
のどの渇きは体内の水分が不足しているサインです。水を持ってくるのが面倒くさい、まだ大丈夫かなと思っているうちに健康被害が出ることも。熱中症や脳梗塞、心筋梗塞などの要因になりますので、1時間に1回は必ず水を飲むというようにマイルールを作りましょう。
・入浴前後
お風呂では水を浴びているので、常にうるおっているような気がしますが、発汗によって体内の水分が不足し脱水症状につながる可能性があります。そのため、入浴前とあとに水分を補給しましょう。
▼シリカ水を飲んではいけない人
シリカは通常の食品や水道水に含まれる程度の摂取は問題ありませんが、濃縮タイプを過剰に摂取する場合は注意が必要です。
・腎機能が低下している人
シリカは腎臓から排出されるため、腎機能が低下している人が過剰に摂取すると、体に負担がかかる可能性があります。
・妊娠中・授乳中の人
妊娠中や授乳中のシリカ摂取については、十分な研究データがなく安全性が確立されていないため、大量摂取は避けましょう。
・薬を服用している人
シリカは薬の成分と相互作用を起こす可能性があるため、薬を服用している場合は、医師や薬剤師に相談してから摂取するようにしましょう。
健康な骨や歯、爪、髪を作るのに欠かせないミネラルのひとつであるシリカ。穀物、野菜、海藻類など身近な食材に含まれていますので、シリカ水と合わせて摂取してみてくださいね。また、飲む量やタイミングも重要です。この記事を参考にできることからはじめてみてくださいね。